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[荒井学長通信No.2] コロナ禍での授業(1)

コロナ禍での授業
新型コロナウイルス感染症が日本全国に拡大・蔓延しています。とくにこの7月以来、ここ鳥取県でも感染力の強いインド由来のデルタ株が猛威を振るっています。このようなコロナ禍のもとで、全国どこの大学も授業の運営に頭を悩ませ苦慮しています。本学、鳥取看護大学でも、この4月にコロナ感染が発生し、オンライン授業をやらざるをえない状況に追い込まれました。

鳥取県はコロナ感染のきわめて少ない県ですが、そんな鳥取県でも、今年の3月下旬から、にわかにアルファ株の変異コロナ感染者が出始めました。そんな状況でも、鳥取看護大学は、4月2日に新入生の入学式を行い、平常どおり前期の授業を始めました。しかし、その1週間後に学内で陽性者が確認されました。翌日から、学生・教職員の濃厚接触者・接触者へのPCR検査を行い、全授業をオンライン授業に切り替えました。授業に必要な資料等は、各科目を一つの封筒にまとめて、事前に学生たちのもとへ郵送しました。授業だけでなく、教授会や諸々の委員会など、人数の多い教員の会議もまた、極力各研究室からのオンライン会議としました。学生だけでなく、教員も、学内での交流自粛を余儀なくされたのです。そんな学内事情が5月の連休明けまで続きました。

5月の連休をはさんで、鳥取県内の感染は沈静化していきました。それにともなって、連休明けから「分散登校」の形で学内授業を再開しました。大学での「対面授業」と自宅からの「オンライン授業」を組み合わせた、いわゆる「ハイブリッド授業」です。それは、本学でも、はじめての経験でした。概論など講義系の科目はオンライン授業、実践系・演習系の科目は学内での対面授業という、使い分けをしました。そして、曜日ごとに各学年の登校日を定める時間割を作成しました。下図は、そのときの時間割です。
新型コロナウイルス感染
4年生は、この時期は、学外実習またはゼミ形式の少人数授業のため、登校をフリーとしました。(ちなみに、1学年の定員は80名です。)各学年が、極力接触しないよう、日時と場所(階)を住み分けました。サージカルマスク着用、手指アルコール消毒、教室内の消毒と換気を徹底したことはいうまでもありません。また三密を回避するために、1教室(約100席)の授業を2教室に分けて、1教室を対面授業、もう1教室をオンライン授業とし、学内でも「ハイブリッド授業」の形をとりました。「オンライン」を利用することで、教員は同じ講義を何度も繰り返さずに済むのです。
(上の時間割にある は「対面」と「オンライン」を別教室で同時に行うオンライン授業を表します。)

こうしたコロナ対応の結果、学内感染は1件も発生しませんでした。そして、鳥取県内の感染状況を考慮しながら、各学年の登校日を徐々に増やしていきました。学生たちは、さまざまな制約がありますが、友達と勉学に没頭したり、友達づき合いで心癒やしたりしながら、順調に学生生活を過ごすことができるようになりました。

(オンライン授業のメリット・デメリットについては、次回に取り上げたいと思います。)
鳥取看護大学
学長 荒井 優
(2021年8月24日掲載)

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